内股ってどういう状態?原因と改善のポイントを整体の視点から解説

内股ってどういう状態?原因と改善のポイントを整体の視点から解説

「自分が内股かも?」
「歩くときに脚が内側を向いている気がする」
そんなお悩みを持つ方はとても多いです。

実は、**内股(ないまた)**は単なる“歩き方の癖”ではなく、骨盤や股関節のねじれ・筋肉バランスの乱れなど、身体全体の歪みが関係しています。
今回は整体の視点から、内股の状態・原因・放置するとどうなるのか、そして改善のためのポイントを詳しくお伝えします。


■ 内股とはどんな状態?

内股とは、立ったときや歩いたときに、太もも・膝・つま先が内側を向いてしまう状態のことを指します。
医学的には「股関節の内旋(ないせん)」が強くなり、骨盤や下肢のアライメント(骨の並び方)が崩れている状態といえます。

具体的には次のような特徴があります。

  • つま先が内側を向いている
  • 膝が内側に入り「X脚」に見える
  • 太ももが内にねじれている
  • 歩くときに脚同士がぶつかる
  • お尻や太ももが外側に張り出す

このような姿勢は一見すると“女性らしい歩き方”に見えることもありますが、実は膝・腰・股関節に大きな負担をかけているのです。


■ 内股になる主な原因

内股には、いくつかの典型的な原因があります。

① 骨盤の歪み

長時間の座り姿勢や脚を組む癖、片足重心などによって、骨盤が「前傾」または「ねじれ」を起こすと、股関節の位置が変わり、脚全体が内側にねじれやすくなります。

② 股関節の内旋筋の緊張

股関節を内側に回す筋肉(内旋筋群:大腿筋膜張筋、内転筋群など)が硬くなっていると、常に脚が内側に引っ張られ、内股姿勢になります。

③ 外旋筋の弱化

逆に、股関節を外に開く筋肉(外旋筋群:中殿筋・深層外旋六筋など)が弱いと、脚を外に安定させる力が働かず、自然と内側に入り込みます。

④ 靴や歩き方の癖

ヒールの高い靴やクッション性の強いスニーカーを長く履くことで、足のアーチが崩れ、足首が内側に倒れる「過回内(オーバープロネーション)」が起こると、脚全体が内旋しやすくなります。

⑤ 成長期の姿勢習慣

小さい頃からの座り方(女の子座り・ペタンコ座り)や体育座りの多用も、内股を作る原因の一つです。


■ 内股を放置するとどうなるの?

内股を放置すると、見た目だけでなく体にもさまざまな不調が現れます。

① 膝の痛み・O脚・X脚の進行

膝が内側にねじれたまま歩くことで、関節への負担が増え、変形性膝関節症のリスクが高まります。

② 腰痛・股関節痛

骨盤がねじれることで、腰の筋肉に過度な緊張が生じ、慢性腰痛や坐骨神経痛の原因にも。

③ 下半身太り・ヒップラインの崩れ

内股の人は、太ももの外側の筋肉(大腿筋膜張筋・外側広筋など)が過剰に発達し、外もも張り・ピーマン尻になりやすいです。

④ 冷え・むくみ

血流やリンパの流れが滞ることで、脚のむくみや冷えを感じやすくなります。

⑤ 姿勢の崩れ・猫背

内股が続くと、体の重心が後ろに下がり、上半身が前傾しやすくなるため、猫背姿勢にもつながります。


■ 整体で行う内股改善のポイント

整体では、単に脚の角度を変えるだけでなく、「なぜ内股になっているのか?」という根本原因を見極めることが大切です。

① 骨盤と股関節の調整

骨盤の傾き・ねじれを整えることで、股関節の位置関係を正常化します。
これにより、脚のねじれが自然に取れ、正しい立ち姿勢がとりやすくなります。

② 足首・膝のアライメント修正

足裏のバランスを整えると、地面を正しく踏めるようになり、膝や股関節の負担が軽減されます。
必要に応じて、オーダーメイドインソールの提案を行うこともあります。

③ 筋肉バランスの再教育

弱くなった外旋筋や殿筋群を鍛え、硬くなった内転筋を緩めることで、「脚がまっすぐ使える」筋肉のバランスを再構築します。

④ 正しい立ち方・歩き方の指導

施術だけでなく、日常生活の中での「姿勢」「歩行動作」を見直すことで、再発を防ぎます。


■ 自分でできる内股改善のセルフケア

整体での調整に加えて、日常生活でも次のポイントを意識しましょう。

  1. 椅子に浅く座らない(骨盤が後ろに倒れないように)
  2. つま先と膝を同じ方向に向けて立つ
  3. 片足重心をやめる
  4. 女の子座り(ぺたんこ座り)を避ける
  5. 外旋筋トレーニング(クラムシェル・ヒップリフトなど)を行う

継続することで、脚のラインだけでなく、腰痛やむくみの改善にもつながります。


■ まとめ:内股改善は全身のバランスを整えることから

内股は、見た目だけの問題ではなく、骨盤・股関節・足首の連動性の乱れから起こる全身の歪みのサインです。
放置すれば膝や腰の不調、下半身太りなどにもつながりますが、早期にケアすれば十分に改善が可能です。

整体院では、身体全体の使い方・筋肉バランス・歩行まで含めてトータルでサポートできます。
正しい姿勢と美しい脚ラインを取り戻す第一歩として、内股改善は「自分の体を知る」ことから始めてみましょう。